20代後半、医療事務の仕事をしていた。
当時、40代後半の先輩がいててさ。
その人が家庭の愚痴を時々言わはるわけ。
娘さんが2人いる4人家族だったんやけど、家に女が3人おったら、
すぐトイレットペーパーが無くなると。
しょっちゅう買いに行かなアカンのが面倒やねんと、
そう言ってはったのを「そうなんや、そんなもんなんや」と思って聞いてた。
あまりピンときてなかった自分や。
そしてその先輩と同じ立場になったまさに今、
娘が春休みでずっと家にいたら、トイレットペーパーがすぐ無くなる。
私がトイレに行く時、紙を15cmくらい引っ張ったら終わりの状態。
いつも私が替えるわけ。あぁこれか、と。
女2人でこれなんやから、そりゃ3人だったら相当やろ。
他にもあるねん。
その先輩が作った料理に、ご主人がカラシをかけたりすると。
それが腹立つと言ってはったんやけどさ。
味付けに不満があるんか?という先輩の怒り、と解釈してたわけ。
違う、違う、今の私なら分かる。
普段はまったく気が利かないくせに、自分が食べる段になったら、
はしこくカラシを出してくる所にイラつくんやな。
先日も白菜と豚肉の蒸し鍋を出した時、塩コショウをしてあるわけ。
それをポン酢で食べるんやけど、ちゃっかり一味唐辛子を出してきて、
ポン酢に入れて食べてるわけ、夫がさ。
誰が一味唐辛子を入れたらいいって言ったんよ。
そんな事だけは、はしこい。
冷蔵庫のすみに置いてる娘用の食べ物でも、目ざとく見つけて、
「食べていいん?」と聞いてくるねん。いいわけないやろ。弁当用や。
色んな事に気がついて気が利くタイプとは真逆で、
普段はボサッとして全くやのに、そんなことだけは『はしこい』ねん。
それが腹立つんやな、なぁ、先輩よ。
あの時、分からず人生不足だったわ。私は。
<本日のお弁当>